屋内配線は、3.5mm^2より線を使用しました。
電線の太さと許容電流に関する法規については、経済産業省HPの「電気設備の技術基準の解釈」(一般に略して電技解釈)の第146条から確認できます。
扱う電流が約10A近くになり、大きな量です。
火災などの事案を起こさないために、法規を厳守して、十分な太さの電線を使用してください。
今回、3.5mm^2より線の抵抗による送電ロスは、
例えば、ソーラーパネルの出力320Wの時に約6Wです(1.9%)。
また、より線の温度が全長にわたり20℃から50℃に上昇する(実際は太陽光で温められるソーラーパネル付近が最も高温だけれど・・・)と仮定すると、約7Wに増加します。
より線の太さをさらに大きくすれば送電ロスは減らせますが、さらに線が硬く・重くなるので屋内配線で扱い難くなると感じています。
上記の法律上で逆にあまり細くすることもできません。
より線の直流抵抗と送電ロスと温度の関係については、一般に電線の抵抗Ro=抵抗率ρ×長さl/断面積Sで、銅線の抵抗率ρ=1.72×10^-8Ωm(20℃時)と、今回の長さ l=20m、断面積S=3.5mm^2から、抵抗Ro=0.098Ωです。
したがって、送電ロスPL=電流I^2×Roで、今回の320Wの時の電流は約8Aなので、送電ロスPL=6Wです。
また、一般に、銅線が温度tから温度Tに上昇したの時の抵抗RT=Rt×(1+(T-t)/(234.5+t))で、上記の場合に温度が20℃から50℃に上昇すると、50℃の時の抵抗R=Ro×(1+(50-20)/(234.5+20)=1.12Roです。
したがって、送電ロスはPL=7Wになります。